「私、昨日の藍原ちゃんを見て仲良くなりたいなと思ったんだ」
今、さらっと仲良くなりたいと言わなかった!?
どうしよう、澪の言った通りだ。友達はできないと諦めていたけれど、こんな私でも仲良くなりたいと思ってくれた人が現れてくれた。
しかも高校二年になって二日目の学校生活で!
「私は藍原汐音って言います……!好きなように呼んでください!」
「同じクラスなんだし敬語なんてやめてよ!ていうか汐音って可愛い名前だね!よし、じゃあ私は汐音って呼ぶ」
「それなら私は沙良……ちゃんで」
「ここは沙良でいーよ!」
「じゃあ……沙良、よろしくね」
改って呼ぶのは少し恥ずかしくて俯いてしまう。高校二年になって初めてできた友達。
まさかこのような形で友達ができるとは思っていなかったけれど、嬉しいのに変わりない。