『君さ、また俺に敵わなかったんだな』
あの日の言葉は今でも忘れられない。一生頭に残っているのではないかと思うほど、私の心を抉る。
「汐音、根に持つのはあまり良くないよ?」
「わかってる!次こそ勝って鼻で笑ってやるんだから!」
「相手も悪気なんてなかったんじゃない?」
「悪気しかなかったから!」
今日は高校2年になって初めての登校日。1年の時に同じクラスで仲良くなった澪と一緒にクラス替えの表を見たけれど、あまりにも絶望的なクラス替えの結果に言葉が出なかった。
まずは仲の良かった澪とはクラスが離れてしまい、次に私がテスト順位の結果で毎回1番のところにいる名前……霧谷 瑞樹の名前が私と同じクラスのところに記載されていた。
最初は発狂したくなったけれど必死で我慢し、今に至る。
現在、それぞれのクラスに移動中。第一、学年1位と2位が同じクラスになって平均点に偏りが出ないのか不思議でしょうがない。