愛恋のキス




「ごめんね汐音、瑞樹って慣れてるようでかなり不器用みたいでさ。というより単なる言葉不足?」

「え……」

「じゃあ今から私と澪はコンビニ行ってくるから、その間家を貸してあげよう。二人で話せばいいよ」

「待っ……」


 慌てて止めようとしたけれど、澪と沙良は立ち上がってしまい、部屋を後にしてしまう。

 去り際に沙良は「人の家で変なことはしないでね」と霧谷に言い残していたけれど、そんなことを気にしている場合ではなかった。


 どうしよう、霧谷が来るとか聞いていない。
 そもそもいつの間に呼んでいたのだろうか。

 とりあえず泣いているのは隠そうと思い、霧谷に背中を向けて涙を拭う。