自分でも驚くほど落ち込んでいた中、澪から「今度遊ばない?」と連絡が来たことで、堪えていた感情が溢れ出してしまった。

 最初は澪と電話したけれど、翌日に沙良の家で3人で集まることとなり、霧谷との間であった経緯を説明して現在に至る。


「にしても汐音がここまで霧谷を好きだったとはねぇ」

 私だって驚いた。
 まさかこんなにも霧谷のことを好きになっていたなんて。


「汐音、思いっきり感情を爆発させたほうがいいよ」

「そうそう。全部吐き出して、それから瑞樹のことを忘れるくらい私たちでパーッと楽しんじゃおう!」


 澪と沙良なりの気遣いが心に染み渡る。
 じわっと両目に涙が浮かび、ついに涙腺が崩壊してしまった。


「霧谷、ヨリ戻したのかな……もう関わらないほうがいいのかな」


 二人の言葉で感情が爆発し、思っていることを全部口にしてしまう。