愛恋のキス







 その日は3軒の動物カフェをまわった。
 どこも可愛い動物たちで溢れかえっており、3軒目の店を出た後にはもう心が幸せで満たされていた。


「今日はありがとう、霧谷」

 今日は私がテスト順位で負けた罰のデートと思いきや、私の得でしかないデートだった。


 店を出てからも頬の緩みが止まらず、今日撮った写真を見返していた。


「ほら、歩きながらスマホ触んのは危ないから」
「……わかった」


 けれど霧谷に注意され、大人しくスマホをカバンに直す。

 なんだか霧谷が保護者にでもなったような気分だ。彼もそう思ったのか、二人してほぼ同じタイミングで笑みを漏らしてしまう。


「藍原ちゃん、日に日に可愛い顔するの多くなってる気がする」

「そんなこと……」
「俺に心を許してくれた証?」


 澪や沙良にも第一印象と今とでは全く違うと言われるけれど、多分そうなのだろう。