とはいえデートの予定のほとんどが動物カフェ巡りを占めるのだけれど、霧谷はそれでいいらしい。
私が向けたのに、私が行きたいところばかりも申し訳ないと思ったけれど、霧谷は私がいればいいなんて調子の良いことを話していた。
「……動物たちは藍原ちゃんにこんな顔もさせられるんだな、羨ましい」
「なに、急に。霧谷も抱いてみなよ」
きっと頬が緩むはずだ。こんな可愛くて、たまに「みゃー」と鳴く猫に胸がキュンと鳴らないはずがない。
「そうだなぁ、抱くなら藍原ちゃんが良かった」
その言葉に対し、思わず噎せてしまった私は大きな咳をしてしまった。
さすがの猫もそれには驚いたようで、慌てて私の腕からするりと飛び抜けて消えてしまった。



