「俺、小さい頃から英才教育を受けさせられてて、元々勉強とか習い事とか嫌いじゃなかったから特に苦じゃなかったんだけど、周りから見たら結構な毒親だったらしいんだ」
ああ、だから霧谷は何でもこなしてしまうのか。頭も良いしスポーツも万能だとも聞く。
「毒親だって気づいたのは、初めてできた彼女が俺の親に干渉されてたって知った時。結構ひどい言葉をぶつけられてたみたいで……それだけじゃなくて、彼女はクラスや学校の女子からも妬まれていじめに近いことをされてたって聞いた。全部、彼女が限界に達して爆発した時に初めて知ったんだ、俺」
最低だろ?と同意を求められるけれど、頷けるわけがない。
「彼女は元々体が弱かったけど、精神的に追い詰められて余計に体を壊すことが多くなって……高熱が悪化して入院したって聞いた時は慌てて病院に行ったけど、その時初めて苦しみや怒りをぶつけられたんだ」
霧谷が忘れられない彼女も、霧谷自身も悪くない。



