「絶対に手を出さない?」
「そこまで言われたら逆に手を出して欲しいのかなってフリに聞こえ……嘘だって藍原ちゃん、帰んないで。絶対に嫌がることはしないから」
何がフリだ。
そう言われて帰ってやろうと本気で思ったけれど、霧谷に腕を掴まれてそれを制されてしまう。
「……お邪魔します」
結局私が折れる形になり、霧谷の家に上がらせてもらうことになった。
通された部屋は特に散らかっている様子はなく、ベッドにテーブル、棚やテレビなどの家具が配置されていた。
ただデーブルの上は教科書や参考書、ノートやプリントなどで埋まっており、どうやら霧谷は本当に家で勉強していた様子。
しかも開いていた教科書や参考書を見る限り、今私たちがやっている範囲よりもずっと先に進んでいた。



