「いるじゃん、瑞樹にとって刺激になるモノ」
「確かにそうだね。藍原さんはかなりの適任者、かな」
「……えっ、何が?」
かなり嫌な予感がして今すぐ逃げたくなるけれど、その前に沙良が私の腕を掴んだ。
「汐音、今日暇でしょ?」
「えっ……何言っ」
「暇でしょ?明日は休みだし、放課後寄り道して帰りが遅くなっても大丈夫だよね?」
またこれだ。有無を言わせぬ強い圧。こんなのズルい、逆らえるわけがない。
助けを求めるように西山くんを見つめたけれど、彼も「藍原さんにしか頼めないことなんだ」と言ってお願いしてきた。
さらに断りにくい状況に追い詰められてしまう。正直、霧谷のことが気にならないわけでもないけれど……一応デート後から様子がおかしくなったわけだし。



