愛恋のキス




 こいつ……と思ったけれど、空腹に負けた私は素直に答えることにした。


「……パスタとかオムライスとか洋食系がいい」
「ふっ、りょうかい。じゃあ早速行くか」


 どうやら私のリクエストに応えてくれるようで、霧谷に手を繋がれたままついていくことになった。


「藍原ちゃんってそんなに動物が好きなら、猫カフェとかよく行くのか?」

「猫カフェは行ったことないな」
「へー、意外。あんな興奮してたのに」

「その言い方なんか嫌」
「じゃあ今度行くか?猫カフェ」

「え、行きた……くない。霧谷とは」


 危うく流されるところだった。猫カフェに行きたいと思ったけれど、霧谷とは嫌である。

 今回は罰ゲームとしてのデートだからいいとして、何もないのに霧谷と猫カフェに行くとなると、変な噂が流れそうだ。