「藍原ちゃんってこんな表情もできるのかよ」
「……こんな表情?」
珍しく目元を手で覆い、ため息を吐く霧谷。あまり見ない彼のため息を聞いて不思議に思っていると、突然彼の手が私の頬に添えられる。
まさか人前でこの間みたいなことを……!?と思ったけれど、霧谷は私の目をじっと見つめるだけでそれ以上何もしなかった。
逆に反応に困ってしまったけれど、少しして再び霧谷が口を開いた。
「別の場所で餌やりコーナーがあるらしいけど、行くか?」
「えっ、行きたい……!」
むしろ新たな情報を教えてくれ、すぐに食いついてしまう。
一体何だったのだろうと気になったけれど、数秒後には目の前のうさぎで頭がいっぱいになっていた。



