愛恋のキス




 そもそも彼女じゃないし付き合うわけがない。これもテスト順位で負けた罰ゲームとして、デートに付き合わされているだけだ。


「いつから来てたんだ?待たせてたらごめんな」
「……さっき来たところ」

「なら良かった。じゃあ行くか」


 何だか上機嫌で話しているけれど、何がそれほど嬉しいのだか。

 彼女発言をしたことについて言い返したかったけれど、その気力が失せてしまう。


「それにしても藍原ちゃん、動物好きなんだな」
「まあ、それなりに」

「勝手に女子はデートに動物園とか嫌かなって思ってたからびっくりした」

「え、なんで?」
「だってにおいとかきついだろ?気にするかなと思って」


 そう、今から行く場所は動物園だった。