私の通っている高校では、テストの合計点数がわかると、学年上位の10名だけが廊下に貼り出される仕組みになっている。
一学年最後のテストが終わり、ついに順位が貼り出される日がやってきた。今回は過去一頑張った気がするし、もちろん自信もあったというのに。
【1位・霧谷瑞樹】
【2位・藍原汐音】
「また負けた……」
信じられないと素直に思った。合計点数を見ると、私だけではなく1位の人物も過去最高点を獲得しており、彼には敵わないのだと思い知らされる。
けれど本当に頑張った、頑張ったというのにこの結果は悲しすぎる結末だった。
毎度毎度、順位を見る度に肩を落として落ち込むことの繰り返し。どれだけ頑張っても1番にはなれない。
もう1位になることは一生叶わないのだろうかと、やる気すらも削がれていた時だった。