小さな勇気

私は、職員室のドアをノックして、担任の先生のところへ行く。

そこで、自分の気持ちを正直に話した。


教室で孤独を感じてしまうこと。

独りぼっちの昼休み。

勉強が楽しいこと。

ヘアショーで変わろうとする勇気を貰えたこと。


仲間が、友達が……欲しいということ。



「朝のホームルームで、私に時間をください」



頭を下げて、先生に頼み込む。



「もう一度、自己紹介をさせてください。私を知って欲しいんです」



あふれた涙は、床に落ちる。



「チャンスを、ください」



先生は、「顔を上げなさい」と、私に言う。

ゆっくり顔を上げると、先生は優しく微笑んでいた。



「やってみなさい」



その言葉と、その笑顔の裏に、私を応援してくれている先生の気持ちを感じることが出来た。



「ありがとうございます!」



私は再び頭を深く下げ、職員室をあとにした。

背中を押してくれる人がいる。

そう思うだけで、私は強くなれる。

私は教室に戻ると、紙とペンを取り出し、自己紹介文を書く。


伝えたいこと、聞いて欲しいことはすらすらと出てきた。

それを書き起こして、自己紹介文を完成させる。


これからホームルームが始まって、クラスメイトの前に立つと思うと緊張する。

だけど、変わろうとして動けた自分が、今は誇らしい。