とりあえずジュースを飲んでどう返事しようか悩んでいると、
間奏に入って一旦マイクを下ろした高野くんが、佐藤さんの方を向いて「おい」と声をかけた。
「んなこと聞いてどうすんだよ。
お前興味ないだろ?
三澤困ってんじゃん」
「興味はあるじゃん!
恋バナは楽しいじゃん!」
『ねぇ!?』って佐藤さんに話を振られたけど、
「私は何も楽しいネタないよ」と笑ったら、佐藤さんは「つまんないの〜」と言って、そこで話が終わった。
……助かった。
高野くんの前で、恋バナなんて出来るはずない。
高野くんのことが好きってこと、高野くんにバレたくないし、今ここにいる他の3人にもバレたくない。
高野くんを好きな気持ちは、私だけが知ってればいい。
どうせ、叶わないんだから。



