素直になれない高野くんと素直になりたい私。





『あ、壊れちゃってる』



ある日。
筆箱に付けてたストラップが、千切れていることに気付いた。


修学旅行のお土産で買ったんだけどな…。



『捨てようかなぁ…』



でも、頑張れば直せるかも…



『捨てるなら
俺にちょうだい』


『え…』



前の席から、後ろに振り向いた高野くんがそう言った。



頑張れば直せるって思ったけど…



『いいよ、あげる』


『マジで?いいの?』


『うん、壊れたのでいいなら』



高野くんがほしがってるから、惜しいなって気持ちもどこかに吹っ飛んじゃって、即答していた。


もしかしたら、高野くんは冗談で言ったのかもしれないけどね。



その後高野くんがストラップを使ってるとこ見たことなかったし。


別にそんなに欲しくはなくて、普通に捨てられたのかなぁって、ぼんやり考えた。