君をトリコにする方法




夏祭りの会場はすごく賑わっていた。

私と同じく浴衣を着ている女の子や、カップル、家族連れ、仲のよさそうな友達の集団……

いろんな人たちが楽しそうにお祭りを楽しんでる。



「遊ぶか食べるか、まずはどうする?」

「食べたい!」

「言うと思った」



食い気味の答えに、呆れながらも笑う瞬。


腹が減っては戦はできぬって言うし、まずはなにか食べたいよね!


なにがあるかな~と歩きながら屋台を見渡す。

すると見つけてしまった。



「瞬!やきそばがある!」

「はいはい、俺にも見えてるから」



そう言う瞬を引き連れて列に並ぶ。

楽しく会話をしているとすぐに私たちの順番がやってきた。



「やきそばひとつください」

「はーい、400円ね!」

「ありがとうございます」



明るいお姉さんからやきそばを受け取ると「はい」と言って、割りばしと一緒に渡してきた。