「いただきまーす!んん~っ、美味しい!」



生クリームが甘くて最高。

疲れた頭に糖分が染み渡ってる気がする。


幸せを噛みしめていると、やっぱり目の前のものも気になってしまう。



「お前、これもひとくち欲しいなって思ってるだろ」


「ええっ、バレた!?だってプリンも美味しそうなんだもん」



じとーっと見つめていると、瞬がプリンをひとくち分すくう。

そしてそのスプーンを私に向けた。



「あーん」

「え、えっ!?」



突然なことに焦って、大きな声が出てしまう。



「欲しいんだろ、どーぞ?」


「ほ、欲しいけど自分で食べられるっていうか……!」



な、なにこのいかにもカップルぽいの!

小さい頃は恥ずかしげもなく自然としてた行為なのに、今ではこんなにドキドキしてしまう。


顔が赤くなってることを自分でも自覚しながら動けずにいると、瞬はにやりと笑った。



「なに恥ずかしがってんの?これよりもっとすごいことしてんのに」


「なっ……!ご、語弊がありすぎる!変な言い方しないでよ!」



私たち以外いないのに、誰かに聞かれていないかと不安になる。


それもこれも全部瞬のせいだ!