君をトリコにする方法

「んじゃ、さっそく勉強するか」

「うう……そうだね……」

「もうすでに元気ないじゃん。今日はやめとく?」

「えっ、ううん!お願いします……!」



正直言えば、さっき勉強したから今日はもう一休みしちゃいたいところだけど……


頑張らないと期末テストの点数が大変なことになっちゃうし……


それに来年、瞬や澪たちと違う学年……なんてことになるのは絶対嫌だし……!



「そ。なら頑張るか。なんの教化からする?」

「数学で!」



とにかく苦手な科目からつぶしていこう……!


数学のノートとワークをかばんの中から取り出して机の上に広げる。



「そういえば、テスト前に提出する課題は終わったのかよ」


「お、終わってないです……」


「じゃあまずそれからやるか」



瞬は私が広げたワークをのぞき込む。

難しくてわからないからほとんど白紙だ。


それに対して瞬は、もうすでに終わらせてるっていうのが憎らしい。