君をトリコにする方法

「は……はあっ……」



私はこんなに息が乱れてるのに瞬は余裕そうで悔しい。


息を整えていると、瞬の親指が私の唇をゆっくりとなぞる。



「なあ……他の男に余所見できないくらい俺に堕ちて、トリコになって」



吐息混じりの低い声も、どろりと欲を孕んだ瞳もどれも扇情的だった。


息も忘れて見惚れていると、噛みつくようにキスされる。


瞬の行動の全部が、私のことを好きだと言ってるようで胸が苦しい。


疑っていたわけじゃないけど、ほんとに好かれているのかっていう不安が吹き飛ぶくらいの愛情表現だった。


それを受け止めてぽわぽわしてると、瞬が突然首筋に顔を埋めてくる。



「しゅ、しゅんっ、それやだっ」



この前、教室でされたことを思い出して抵抗する。


だけど瞬はそんなの全く響いてないのか、そのまま吸い付かれた。



「……ん、綺麗に付いた」

「へ?な、なに?」



確かめるため首筋に触れるけど、全くわからない。


でも瞬の機嫌がさっきよりもいいから、まあいっかなんておもってしまう。