惚れたら最後。

高速を利用し、15分ほど走ると行きつけの総合病院に着いた。

私はなんだか嫌な予感がした。



「お待ちしてました……え?」



夜間専用入口から入ると、出てきたのは副院長代理の鳥飼拓海だった。

拓海さんは私の顔を見た途端に思わず驚いてリアクションをしてしまったが、すぐ仕事の顔に戻る。



「保護者の方ですか?状況をお聞かせ願います」

「あ、はい……」



他人行儀な拓海さんになんともいえない気持ちで返事をし、こうなった経緯を説明した。

その後まず脳神経外科の医師に診てもらい、夜の病棟を順繰り巡ってMRI検査を行ったあと、整形外科病棟に移動して傷の縫合を行い、最後に拓海が容態を診ていくつか検査を行って点滴を打った。

流星は額の傷は出血は止まっていたいたけれど、7針縫った。

その間、絆は私に寄り添い、憂雅は星奈と一緒にいてくれた。

15分後、診察室に呼ばれたので絆とふたりで向かった。