惚れたら最後。

「あんたが噂の拓海さん?」

「噂の……?俺、なんかした?」

「夢の想い人だって紹介したの」

「ああ、そういうこと」



拓海はニヤッと口の端を上げ、絆にむけて片手を差し出した。



「初めまして、鳥飼拓海と申します。琥珀の後見人です」

「初めまして?いや、何度か会ったことがある気が……そうだ、初めて会ったのは永遠と刹那が生まれた時だ」

「へえ、よく覚えてらっしゃる。あの時君はまだ2歳だっはずだけど」

「俺生まれた時からの記憶あるから」

「ふぅん」



軽く握手をして向かい合ったふたり。

一方私は胸がドキドキして見ていられなかった。

なんで普通に対応してるの?

万が一拓海さんが初代梟だってバレたら大変なのに。

30年間、頑なに正体を隠してきたはずの初代梟。

一歩間違えれば正体が明かされてしまうかもしれないのに拓海さんはいたって冷静だった。

内心ハラハラしながら見守っていると、その鋭い猛禽類のような目がこっちを向いた。



「琥珀、そういえばやっと手紙読んだよ、夢から貰った手紙」

「あ……」



話題を変換した拓海さんは私の不安そうな目を見て優しく笑った。