振り返った潮崎は、鼻筋の通ったすっきりした印象の美形の男だった。
だが、彼の瞳に得体の知れない違和感を感じて近寄り難かった。
「絆、予定より早く来たのに駆けつけてくれたんだな、ありがと……ん?」
笑顔で絆に近づいた潮崎だったが、後ろにいた私に気がついて表情を変え、その瞳は向けてきた。
「ああ、君が噂の……。初めまして、潮崎組“組長”の潮崎理叶と申します」
丁寧な口調と仕草で挨拶をした男。
しかし私は恐怖のあまり立ち尽くした。
何、この目……いったい何人殺したらこんな異常な目付きになるの……?
光を灯さない妙に不気味な瞳に気圧されてしまったから。
夢に教えてもらったことがある。
ゾッとするほど虚ろな目をした人間には気をつけろ───それは“人殺しの目”だから、と。
精神を恐怖が支配し、思考が停止する。
目を逸らしたいのに逸らせない。
「琥珀?」
固まっていると、絆に手を掴まれた。
彼に触られて安心し、一気に肩の力が抜けた。
「お初にお目にかかります、中嶋琥珀と申します。
最高顧問の潮崎理叶様とお見受けいたします。お会いできて光栄です」
そのおかげで自然に挨拶することができた。
軽く会釈してにっこりと微笑むと、潮崎は今の視線はなんだったのかと思うほどきょとん、とした顔をした。
だが、彼の瞳に得体の知れない違和感を感じて近寄り難かった。
「絆、予定より早く来たのに駆けつけてくれたんだな、ありがと……ん?」
笑顔で絆に近づいた潮崎だったが、後ろにいた私に気がついて表情を変え、その瞳は向けてきた。
「ああ、君が噂の……。初めまして、潮崎組“組長”の潮崎理叶と申します」
丁寧な口調と仕草で挨拶をした男。
しかし私は恐怖のあまり立ち尽くした。
何、この目……いったい何人殺したらこんな異常な目付きになるの……?
光を灯さない妙に不気味な瞳に気圧されてしまったから。
夢に教えてもらったことがある。
ゾッとするほど虚ろな目をした人間には気をつけろ───それは“人殺しの目”だから、と。
精神を恐怖が支配し、思考が停止する。
目を逸らしたいのに逸らせない。
「琥珀?」
固まっていると、絆に手を掴まれた。
彼に触られて安心し、一気に肩の力が抜けた。
「お初にお目にかかります、中嶋琥珀と申します。
最高顧問の潮崎理叶様とお見受けいたします。お会いできて光栄です」
そのおかげで自然に挨拶することができた。
軽く会釈してにっこりと微笑むと、潮崎は今の視線はなんだったのかと思うほどきょとん、とした顔をした。



