惚れたら最後。

ビュッフェを堪能した私たちは、帰りに絆に会いに事務所に寄った。

すると子どもたちが眠いと言い出したのでゲストルームのベッドを借りてお昼寝させてもらうことに。



「楽しかったみたいだな、よかった」



眠ったのを確認して事務所に帰ろうとすると、いつの間にか部屋に入ってきた絆に話しかけられた。



「うん、これでもかってほどスイーツ堪能できて幸せ。
永遠と憂雅さんがこの子たちのこと見ててくれたから私も楽させてもらっちゃった」

「そうか」

「ていうか絆、仕事中みたいだったけど抜けてきて大丈夫なの?」

「大丈夫、そんなことより心配で。
絡まれたんだろ?俺のことで」




心配そうな顔をして近づき、そっと指先で頬に触れてくる絆。

心配症だなあと思いながらケロッとした顔で言ってみせた。



「私は梟よ?あんな罵り方じゃビクともしないから」



その様子に絆はほっとしたように肩の力を抜いた。

私はポケットからスマホを取り出し操作した。



「それより私は逆恨みで絆に被害が及ぶことが心配なんだよね。
ああいう女って突拍子のないことするからさ。
さっき調べたらあの女、男関係がかなりだらしないみたいだからSNSに写真とか流出しちゃえば一巻の終わり……」

「おい、ちょっと待て」



ペラペラと語っていると、絆に手首を掴まれた。



「ん?なぁに?」

「ロック画面……俺だよな?」



気づいた絆に向けてニィッと笑って見せた。

さて、有言実行、仕返しの時間だ。