惚れたら最後。

ところが絆はそんな弟に警戒心丸出しだ。



「やっぱりいるじゃねえか刹那。
てか琥珀のこと呼び捨てすんな」

「はあ?いちゃ悪いの?」



挑発する刹那に相変わらずだな、と感じた私は「失礼しまーす」とわざと彼らの間を通って家に上がった。

リビングには本家の子どもたち達が集まっていた。

すると突然、手を繋いでいた流星が走り出した。



「涼風だ!」

「流星!元気してた!?……うわっ!」



組長代理の長女、涼風が流星とをハグをする。

が、すぐに引き剥がされた。



「流星って言ったっけ?上着脱いで手洗っておいでよ。一緒におやつ食べよう」

「おやつー?あ、倖真だ!ひさしぶり!」



引き剥がした相手はその兄、大人びた雰囲気の中学生、倖真。

彼はなぜか黒いオーラー背後に漂わせている。

流星はそれに構わず力いっぱい抱きついた。



「……俺に抱きつくのはいいんだけどね」



邪気のない子どもにボソリとささやいたところに、隣にいた絆が近づいた。



「シスコンは健在だな」

「ん?なんのこと?」



にっこりと笑う倖真だったが、父の颯馬と同様、黒い笑みを顔に貼り付けている。

笑顔の胡散臭さが似てる……。

思わず引きつった笑いをしてしまった。

するとタイミング悪く目が合った。