【改訂版】CEOは溺愛妻を杜に隠してる

 食事を機内でしたあと、着陸態勢に入る前にシャワーを浴びてあるので、そのままレストランに直行した。

「ここはハイティーが有名なんだけど」

 私の背中に手を添えながら、護孝さんが優雅にルーム内を進んでいく。

 ……ハンサムって世界共通なのかな。
 外国の人がチラチラと護孝さんに視線を投げてくる。

 彼はといえば、僕知りませんとでも言いたげな涼しい顔をしている。
 見ないで、私の旦那様なんだから!
 決めた。
 パラソルを買って、視線を遮っちゃる。

「食べたばかりだし、さっぱりとターリーもいいかなって」

 ターリーがわからなくて首をかしげると、カレーだという。

「カレー? ……護孝さん、食べるの?」

 護孝さんに微笑みかけられた。

「俺だって懐石料理やフルコースばかり食べてるわけじゃない。ファストフード店だって入るし、アジア料理も好きだよ」

 すみません、フルコースばっかり食べてると思ってました。
 護孝さんが身を乗り出して、ひそひそ話をしてきた。

「……ここだけの話。内緒で自分ちのホテルで食べたり泊まったりすり」

 いわゆる偵察?

「そういうときは、変装もする」

 うわぁ、CEOみずから抜き打ちテスト!
 エスタークホテルが一流のわけである。

 目を丸くしているうちに、ボーイがメニューブックを護孝さんと私に渡してくれる。

 それぞれカレーを二種類ずつ選んだ。
 機内でしっかりと食べてしまったので、入らないと思っていたがスパイスのおかげか、するすると入る。