「さぁ、やりますよ。これどこに入ってたんですか?」



話しながらも、私は調理器具を元の位置にしまっていく。

だけど、よく分からない機械だけはどこにあったのか分からなかった。



「あ、これあそこにあったよ。貸して」



そう言って指さしたのは、上の方の棚の隅。

ーーうん。分からないはずだ。


私からその機械を受け取った爽介さんは、軽々と持ち上げて、その場所に戻した。



「あれ、何に使うやつなんですか?」


「ん?今の?......しらない」



知らないって、爽介さんが買ったんじゃ?


ここのものを揃えたのは爽介さんだったはずだ。

分からないものも買ったのか......。


他にも色々出てきそうだけれど、とりあえずは突っ込まないでおこう。



「じゃあ、片付いたので洗い物しますね。私が洗うので、爽介さんは私が洗ったものをその乾燥機に入れていってください」


「乾燥機?」


「これです」



なんと、キッチンを準備した時に、食洗機も用意してくれていた。