孤独のその先に

『絵里かえ…「ごめん、塾だから!」


なんでそこまでしてって思った。


しばらくしたら良くなるだろう。


そんな浅はかな考えのまま、理由を聞かずに日々を過ごした。


…もう手遅れだとも知らずに。


絵里と距離があいてから数日が経った。


あれ以来、絵里は学校に来ていない。


連絡をしてみたが、返信はなかった。


俺はこのとき初めて異変に気づいた。