響は謙太郎を唆す


それから、謙太郎に、

「もう、帰りなさい」

と言った。

「2度と謙太郎くんに近づくんじゃない
弁護士が、ストーカーの方でも対策させてもらうと言っておった。紗代子、お前が害をなすストーカーだ」

紗代子は真っ青になったが、それでも謙太郎にどなった。

「ふざけないで!だれが!お医者にならないような貧乏な男なんて、なんの魅力もない。あんたなんて、お金だけが取り柄じゃないの。
お母様!
お母様はいらっしゃるの⁈」

大声で呼んだら母親がそそと出てきた。

「こんなん話にならないわ!すぐ、誰か他の人を見つけてちょうだい!お父様も大っ嫌い!」

と、後ろも見ずに、すごい音で玄関のドアが閉まった。