「うわっ、」と恐怖をかんじ、引き剥がして軽く突き飛ばしたようになった。
急いで部屋から飛び出して、弟の部屋に逃げ込んだ。
「いや、ごめん」
言葉が出ない。
弟は、机に向かっていたが、ちらっと謙太郎を見た。
「ちょっ、マジでかくまって⋯⋯
襲われた⋯⋯ 」
弟は、ヤバ!、と楽しそうに笑うので、
「部屋で何か探られたら⋯⋯ ごめ、様子見て⋯⋯ 」
弟は「情けねー、」と言いながら、立って部屋から出て行った。
しばらく、話し声がした。
謙太郎は最近ずっと、気をつけていた。
既成事実なんて作られたらたまったもんじゃないし、部屋を物色されるのも心配だった。
さっきみたいなあんな行動に出られたら、家に居られない。
弟が追い出して鍵を閉めてきてくれたが、不快で部屋に戻れないし、風呂にも入りにくい。


