繁華街に夕方から外出してきた様々な賑やかなグループが、お店にまだ入らず、あちこちに溜まっていて混み始めている。
そう言えばどこかで夏まつりもあったかもしれない。
人混みの中、謙太郎は、斜め前の店舗のないビルの入口付近で、自分と同じ制服を見たと思った。
(えっ?響?)
思わずドキッとして(こんな所にいるか?)と焦りながら、足は人混みを道の端に急ぐ⋯⋯ 。
響だった。
響が派手な男と対峙してる。
掴まれた響の手に、札束が見えた。
とっさに謙太郎は、響を守る事しか考えなかった。
バッと割って入り響を自分の後ろに隠して男に正面から向き合った。
「俺が!俺と話せ!」
と、体を張った。


