「送って行くよ。」

「すぐそこよ?
1人でも大丈夫。
ビレッジ内は夜でも警備が整っていて、安全なの知っているでしょう?」

「ダメだ。何があるかわからないんだから。ほら、行くぞ。」



それから俺は、花をコンシェルジュの元に連れていき、いつでも来れるようにと、生体認証登録と個人パスワードの登録をさせた。これでエレベーターも部屋のドアも開くはずだ。かなり強引だったと思う。
花がその事をどう思ったかなんて、関係なかった。


……俺が、花を自分のものにする事は…きっと出来ない。
でもそれなら、せめていつでも側にいて欲しかったんだ。いつでも俺のパーソナルスペースに入り込んで欲しかったんだ。