「え! 作ってくれたのか?」

「はい。コーヒーハウスでは1番の人気商品で、テイクアウトされる方が多いんです。
結構なボリュームになるんですけど、食べ始めると意外とペロっと食べれちゃうんですよ。」

「せっかく作ってくれたんだから、今食べるよ。あ、花は? 食べてないんじゃ…」

「私は色々味見をしていると、常にお腹があまり空いてなくて…。
お気遣いなく。」

「…もし…時間がまだ大丈夫なら、食べて行かないか?
花のこのサンドウィッチと、俺の夕食、シェアしたらいい。」

「え⁉︎」

ちょっと強引過ぎたか?
でも、まだ帰したくない。

「あの………では、いただきます。
あ、温めるの手伝います。」

ホッ
良かった。

「自炊はされないんですか?」

「ここに移り住む前はやってた。
でも、今は必要がないからなぁ。
全てここのサービス任せになっている。」

「便利ですものね。至れり尽くせりで。
母は今も父の秘書をしているんですよ。
レジデンスでも、サービスが整っているので、本当に助かるって言ってます。
食事を作る事はできても、お買い物に行く時間がなかなか取れないんですよね。
マーケットは24時間やってますけど、買ってきてもらえるのは本当に助かるみたいです。」