「お父さん、大丈夫だから。
ね? まだまだお父さんのそばにいるから。
安心してね?」

「花ぁ〜〜。」

いつもこのパターンなんだよ。
赤城さんも慣れてるからね。
あーあ。呆れてるよ。

「これは子離れが大変だね。
花ちゃんも苦労するよ…。」

「……はい。
お見苦しいところを…いつもすみません。」

あ、そうだ。
これこそチャンスじゃない?
企画の話で気を逸らそう。

「ね、お父さん?
落ち着いた?
お昼に話した、企画、赤城さんに話してくれた?
ワークショップの話。
お父さんにインストラクターやってもらって、
カッコ良くコーヒー淹れてもらうの。
あと、ボックスランチのことも。」