そしたら全然びくともしなかった。 「そんなに動いたら落ちるぞ」 下を見れば結構進んでいたのか、校舎に入り屋上に行くための階段を登っているところだった。 落ちたら怪我して危ないので大人しくしている。 この校舎は4階まであって、屋上はさらにその上にあるので階段を登るのは思ったより大変だ。 それを、私を抱えながら軽々と歩いている。 「着いたぞ」 屋上へ入るためのドアが開かれると冷たい風が全身にあたる。