俺は体育館の方、頼はグラウンド、伊藤さんは全教室を探すことになった。


体育館に着くと誰もいないはずなのに胸騒ぎがした。
ふと、足元を見ると上履きが置いてあることに気づいた。

(これって…まさか。)

『三木さ〜ん!!!!!』

俺は大声で呼んでみた。
が返事はない。

隅々まで見ることにした俺はステージ、二階、物置まで見たところでトイレがあった事を思い出した。

もう日が暮れて真っ暗だ。
だがそんなこと言ってやめるわけにもいかない。

(三木さん…無事でいてくれ!!!)




男子トイレの前までたどり着き勢い良くドアを開けた。
が、誰もいない。電気をつけて見たがやはりいない…。

(となると、女子トイレか…)

又暗い中壁をつたいながら歩いた。
女子トイレの前まで来た瞬間手に汗が滲んでるのが分かった。

(ここにいてくれ…たのむ!)

ーガチャッー

勢い良く開けた先には誰かいるようには見えなかった。
電気をつける。

ガサ

何か物音がした。
恐る恐る一番奥の個室へ足を運ぶと…








そこには両手両足を縛られ目隠しに口にタオルをくくりつけられた三木さんがいた。







『三木さん!三木さんしっかりしてください!三木さん!』
全部の縛りから開放をして全力で呼びかけると、
『ん…』
ゆっくりと三木さんが目を開けた。

『よかった!三木さん大丈夫です!俺が見つけたから!』
俺は強く抱きしめていた。
すごく不安だった。遠くへ行ってしまうかと思った。

すると三木さんが
『うぅ…苦しいです。峰君。』
と言って顔を上げた。
『三木さん無事で良かったです。』
三木『峰君が私を見つけてくれたんだね。ありがと…』
三木さんはゆっくりと話し又目を閉じた。
俺は直ぐに頼に連絡をして駆けつけてもらい二人で三木さんを保健室に運んだ。



(無事でよかった…三木さん…)