もうこれ以上、許さない

「そうだけど…
異国の地で頑張るには、月奈ちゃんの笑顔が必要だから」

「はあっ?」
理解不能の声を上げると、すぐに。

「だから協力するっ」
と、さらなる迷言が投下される。

「…協力?」

「うん。
月奈ちゃんの笑顔が少しでも増えるように、あの人と上手くいくように(●●●●●●●●●●●●)協力する」 

ズキリと、今度はその言葉が突き刺さる。


「なにそれ…
余計なお世話だし、菊川さんが協力出来る事なんてないよ」

「でもする。
励ましたり相談に乗ったり、当て馬になってみたり?」

「もういいよっ、勝手にすれば!?」
これ以上聞きたくなくて、そう話を打ち切った。

別にあたしが相談しなきゃいいだけだし。

「じゃあさっそく、Cyclamenで作戦会議でもしよっか!」

「しない!
ていうか、マスターに余計な事言わないでよっ!?」

危ない危ないっ…
セフレの事は言わないだろうけど、月奈ちゃんの恋愛に協力してるなんて言われたら、話がややこしくなるとこだった!


そうして風人を見送ったあと。

下手にマスターの事を持ち出すんじゃなかったと、後悔しながらふと思う。

もしかしてバレたかな…
デートでたまたま連れて行かれたんじゃなく、あたしがCyclamenに通ってるって。