もうこれ以上、許さない

「それで、説明なんだけど…」

こんな食べてる途中で嫌われるのは気まずいけど、言うしかないっ。

「バーで一緒にいた人は、彼氏じゃなくてセフレなのっ」

途端、驚いた風人が食べてたものをゴホッとむせる。

「もぉ、大丈夫?」
思わず自分のステンレスボトルを差し出して。

いや今は他人だしセフレしてる女のなんか気持ち悪いわ!
と引っ込めようとした矢先。

「ありがとっ」
ガシッと奪われる。

気にしないんだ…


「いやごめん、あまりにも衝撃的な内容で…」

「…だよね。
だからあの時、勝手に彼氏にしてたら嫌がられると思って、思わず口塞いじゃったの。
ごめんね」

「や、それはいいけど…
なんでセフレなんか?」

「なんでって…」

風人の事を忘れたかったからだよ。
そんな関係に縋りつくほど、しんどかったからだよ。
なんて言えないし、誉を悪者にしたくない。

「っ、好きだからだよ。
だから、あたしから頼んだ」

「…そんなに好きなんだ?」

「そうだよっ。
だから誤解されたくなかったし、これ以上菊川さんと仲良くしたくないっ」

自分の言葉で自分の胸が切りつけられる。