もうこれ以上、許さない

「実はね、」

「その前に、腹減ってない?
あのラーメン屋で唐揚げと春巻きと、じゃ〜ん!
エビチリ買ってきた」
と、それらを袋から出す。

「え、あそこテイクアウトしてるの?」

「や、特別サービスでしてもらった」

この短期間でどんだけ仲良くなってんのっ?
そのフレンドリーさに若干引く。

「でもあたしはいいから、1人で食べなよ」
断った瞬間。
いい匂いに負けたお腹がぐうと鳴り…

当然風人はぶはっと吹き出す。

ああも帰りたいっ。
めちゃくちゃ恥ずかしい!

「いやその状況で俺だけ食いにくいじゃんっ。
はいお箸。
ほらエビチリ食ってみ?マジ旨いから」

あぁその言い方懐かしい…


ヤバいどうしよう、嫌われたくない。

思わず込み上げてきたものを誤魔化すように、そしてもっともな言い分に…
「いただきます」と箸を割って、そのエビチリを口に運んだ。


「っ、うまっ!
なにこれすっごく美味しんだけどっ」

「だろっ!?
俺旨いもん見つけるの得意だからっ」

「そうだよねっ、あの」パン屋といい…
そう言いかけて、慌てて飲み込む。

「っ、ジャージー牛乳プリンといい」
なんとか誤魔化したものの。

これ以上ボロが出る前に、早く嫌われなきゃ!
と覚悟を決める。