もうこれ以上、許さない

「はいいっ!?
なんでそーなるのっ?」
ていうかなんでバレてるの!?

「だって、あーゆう慌ててる時に呼び捨てするって事は、普段から心ん中でそう呼んでんのかなって」

「え…
あたし、呼び捨てしてた?」
瞬時に青ざめる。

「うん。
ごめん風人っ、かっこハートマーク。って感じで」

「いやそんな甘ったるい声出してないし、ハートマークもつけてないから!」
でもボロ出すぎじゃんっ、もう嫌だ…

「とにかく。
慌ててたから、菊川さんより短い風人で呼んだんだと思う」

「え、そんなんアリ〜」
「アリなの!」
とそんなやり取りをしていたら…

他のお客様が来店し。
その後も立て続いたため、肝心の説明は明日に持ち越しになってしまった。



と思いきや。

「月奈ちゃんお疲れ〜」

仕事を終えて、店から出たところで。
近くのベンチにいた風人から声かけられる。


「…何してんの?」

「いや今日早く仕事終わったし、早く説明聞きたかったから待ってた」

まぁ仕事中に話す内容じゃないし、あたしも早く踏ん切りをつけたかったから丁度いいか…
と、出入口を施錠して。

「お疲れさま」
風人の隣に腰を下ろした。