もうこれ以上、許さない

「マジでっ!?
うわショック…
てっきりお姉さんも、俺のこと気にしてくれてんのかと思ったのに」

「なんでそーなるのっ!?」
隠してたはずの核心を突かれて、思わず素が出る。

「だってそんなサービス、今までどの店でもしてもらった事ないし。
好きな芸能人に似てるって言ってたから、脈アリかな〜って」

なるほど…
言ったね、そんな嘘。

「でも別に、顔で好きになったわけじゃないんで。
それに…
あたし彼氏いるんで」

そう言えばもう、こんなふうに絡んでこないと思った。
それが1番の防御線になると思った。


「マジか〜!
そりゃいるよなぁ…
じゃあせめて、ルナちゃんって呼んでいっ?」

「はあっ?」

「いや俺、出張でこの県来たばっかでさぁ…
はい、これ俺の名刺」

もう持ってる!
肩書きは違うけど。
ていうか、出張で来てたんだ…

「こっちで1号店立ち上げるから、地元の人の話とか聞きたいし。
知り合いいなくて寂しいから、仲良くしてくれたら嬉しいなって」

地元の人じゃないけどね。
でもその寂しい気持ちは、よくわかる。

まぁ出張なら一時的だし…
あたしもここに来たばっかの頃、マスターが仲良くしてくれたから救われたし。