もうこれ以上、許さない

「ちわーっす。
今日はこの2枚お願いしま〜す」
次の日もやって来た風人。

ちょっと待って…
2週間に1度ペースじゃないのっ?

そりゃ勝手に思い込んでただけだけど…
これは反則。
だったら昨日出せばよかったじゃん!
普通、クリーニング屋にそんな来るっ?

頭の中では、疑問とブーイングの嵐。


すると突然。
「あの、今度メシ食いに行きません?」

「はい!?」
ありえないナンパに、思わず大きな声が出る。

「そんな怖い顔しなくてもっ…
あーも、絶対チャラい男だと思ってるし」

いやどっからどう判断してもチャラい男でしかないしっ。
風人は基本、そのフレンドリーすぎるとこがチャラいから!


「でもほんと、変な意味じゃなくて…
ただ、お礼がしたいなぁって」

「お礼?」

「うん(おれ)…あ、シャレじゃないよ?」

めんどくさいわ!
思わず緩みそうになった唇を、ぎゅっと結ぶ。


「俺マジで感動して…
シャツのボタン、いっぱい取れてたはずなのに、全部付けてくれてたから。
も、すげぇ嬉しくて。
だからお礼にご馳走させてくださいっ」

「あぁそれなら、ぜんぜん気にしないでください。
どのお客様にもしてる、うちの店のサービスなので」