そして、風人のシャツの仕上がり日。
「ありがとうございますっ、またお願いしま〜す」
お客様を見送ったと同時、その男が現れる。
「うわ、いい笑顔っ。
この前も思ったんすけど、お姉さんめっちゃいい笑顔っすね〜」
お姉さん…
その残酷な呼び方と懐かしい褒め言葉に、さっそく胸が痛めつけられる。
「…いえ、営業スマイルです」
「ぶはっ。
お姉さん正直っすね」
にっこりと愛想笑いでスルーして。
あらかじめまとめてたシャツを、テーブルの上に重ねてると…
配送車がやって来て、午後の仕上がり品が届けられる。
だけど接客中だったから…
「じゃあ月奈ちゃん、伝票ここに置いときま〜す」
「はーい、お疲れ様で〜す」
「え、ルナってゆうんだっ?
めちゃ可愛い!
顔も可愛いし笑顔も最高だし、出来過ぎじゃないすかっ?」
瞬間、ズキリと。
聞き覚えのあるセリフに、またしても胸が痛めつけられる。
「っ…
だったら菊川さんの方が出来過ぎですよ」
ヤンチャさが色気を帯びて、少年ぽさに男らしさが加わって、あの頃よりずっとカッコいい。
「えっ、なんで俺の名前…
もしかしてお姉さんも俺の事をっ、」
「いえ、このお預り票に記載されてるんで」
驚く風人をばっさり切り捨てながらも…
も、ってなに!?
俺の事を、なんて言おうとしたっ?
「ありがとうございますっ、またお願いしま〜す」
お客様を見送ったと同時、その男が現れる。
「うわ、いい笑顔っ。
この前も思ったんすけど、お姉さんめっちゃいい笑顔っすね〜」
お姉さん…
その残酷な呼び方と懐かしい褒め言葉に、さっそく胸が痛めつけられる。
「…いえ、営業スマイルです」
「ぶはっ。
お姉さん正直っすね」
にっこりと愛想笑いでスルーして。
あらかじめまとめてたシャツを、テーブルの上に重ねてると…
配送車がやって来て、午後の仕上がり品が届けられる。
だけど接客中だったから…
「じゃあ月奈ちゃん、伝票ここに置いときま〜す」
「はーい、お疲れ様で〜す」
「え、ルナってゆうんだっ?
めちゃ可愛い!
顔も可愛いし笑顔も最高だし、出来過ぎじゃないすかっ?」
瞬間、ズキリと。
聞き覚えのあるセリフに、またしても胸が痛めつけられる。
「っ…
だったら菊川さんの方が出来過ぎですよ」
ヤンチャさが色気を帯びて、少年ぽさに男らしさが加わって、あの頃よりずっとカッコいい。
「えっ、なんで俺の名前…
もしかしてお姉さんも俺の事をっ、」
「いえ、このお預り票に記載されてるんで」
驚く風人をばっさり切り捨てながらも…
も、ってなに!?
俺の事を、なんて言おうとしたっ?