もうこれ以上、許さない

だからって、フラれた事に変わりはないし。
今はもう玉城さんとの子供がいるから、どうにもならないけど…
それでも十分なくらい、心まで助けられてた。


「だけど、あの頃この話を聞きたかったな…
そしたらあたし、あんなに怒らなかっただろうし。
板挟みで苦しめないように、もっと我慢出来ただろうし。
別に大学でも、どんな目に遭ったってよかったのにっ」

「うん、そうゆうと思ったから言わなかった。
あれ以上我慢させるとか、冗談じゃないし。
怒るのだって、ちゃんと気持ちをぶつけてくれるとこが好きだって、何度も言ったじゃん。
だけど結局、大学でも辛い思いさせて…
夢まで奪ってほんとにごめん」

そっか、珠和から聞いたから…
ていうか、あの時そんな話してたんだ。

「風人のせいじゃないよっ。
むしろあたしの方が、風人の夢や立場を大事に出来なくてごめん」

「んん?
そんな事あったっけ?」

「だからっ…
玉城さんの事をないがしろにしたら、お父さんの仕事に悪影響が出るってわかってたのに。
それって結果的には、風人の夢にも響くのに…
あたしは自分の気持ちばっか優先してたから」