もうこれ以上、許さない

だったら一生片思いでいいから、せめてその笑顔だけでも見ていたかった。
なのに俺は…
こーやって泣かせるばっかで。
さっきから言われてる通り…
好きでもない、信用も出来ない、辛くさせてる男でしかなくて。

けどそれでも離れたくなくて!
立ち去ろうとした月奈の手を、とっさに掴んで引き止めた。

嫌だ、無理だっ。
頼むから嘘だって言って?
死ぬほど好きなんだっ…
月奈じゃなきゃダメなんだ!
頼むよ月奈、こっち見てっ?

そんな思いで心が破裂しそうなくらい、必死に必死に切望した。
だけど…

「いいパパに、なってねっ」
俺の手を押し戻す、月奈の言葉にハッとする。

ー「なんだって犠牲にする」
「それであたしが平気だと思うっ!?」ー

月奈の話がたとえ嘘でも、そんな現実背負わせられない。
わかってた事だけど、それを実感させられて…
その温もりを絶対手放したくなかったけど、抵抗出来るわけなくて。

ほんとに終わりなんだって、心が壊れそうになりながら…
月奈がいなくなったその部屋で、泣き崩れる事しか出来なかった。