もうこれ以上、許さない

「うん、居場所になってた…
ここがあたしの、唯一の居場所だったよっ」

「なら良かった…
そうなれてただけで、ぜーんぶ報われるよ。
まぁ、今だからぶっちゃけるけどさっ?
ほんとはもっと、月奈ちゃんの事を知りたかったし近づきたかったんだ。
けど、それを拒んでるのは明らかだったからさっ…
月奈ちゃんの居場所であり続けるために、深入りしないようにしてたんだ」

あたしのために、そこまで考えて…
こんなにずっと、居場所を守ってくれてたんだ。

胸が痛いくらい、いっぱいになる。


「ありがとうっ…
おかげですっごく居心地よかったし。
マスターもCyclamenも、ほんとにほんとに大好きだった」

だからこそ、失いたくなくて。
この居場所を大事にしたくて。
何も求めないように、マスター(●●●●)とお客さんの関係を徹底してた。

「っっ、俺も月奈ちゃんが大っ好きだったよ…
だけど月奈ちゃんの好きは、俺の好きと違ってライクなのはわかってたし。
心に誰かいるのも勘づいてたからさっ…
ずっと、見守る事しか出来なかったけど」

え、それってどういう…
さっきの特別な存在って、まさか…

思わず動揺するあたしを、マスターがからかうように笑い飛ばした。