もうこれ以上、許さない

付き合ってる事も大学では秘密だった。
つまり、風人は玉城さんの彼氏っていう設定のまま。

それは玉城さんからのお願いで…
風人を庇って彼氏と言っただけなのに、みんなから嘘つきと非難されるのは辛い。
といった理由と。
逆に、樋口さんが私の彼を奪ったって悪いイメージを持たれるかもしれない。
といった助言で。

都合よく言いくるめられた気がしたけど…
風人がすんなりOKしたから仕方なかった。


「そう、なんだ…
いいよいいよっ、デートなんかいつでも出来るし。
なんって言うと思うっ?
ほんとは嫌!
だけど、仕方ないから行かせてあげるっ」

口を尖らせて了承すると、ぶはっと吹き出す風人。

「ヤバい俺、月奈のそーゆうとこめっちゃ好き!」

「はあっ?
そーゆうとこってどーゆうとこよ」

「だからそーゆう、気持ちをちゃんとぶつけてくれるとことか。
それでも行かせてくれる優しいとことか、拗ねて可愛いとことかっ」

「っ、そう言えば許されると思って…」

「思ってないって!
あーも、俺はこんなに好きなのに…」
と悩ましげに片手で顔を覆う。

「もおっ、演技派!」
「ひどっ」