もうこれ以上、許さない

そう、いくらロールスクリーンで見えないとはいえ。
いつまでも職場でプライベートな事をやってるわけにはいかなくて…
あたしはコクリと頷いた。

見張られてるだろうけど、お泊まりじゃなければ条件違反にはならないと思ったし。
関係を終わらせるには、どのみちちゃんと話す場所が必要だからだ。


そうして、風人の部屋に着くと。

「ねぇ唇、どうしたの?
血豆が出来てる」
お店に現れた時にはなかったはずだけど…
そのあとはうなだれてたし、来る途中は暗かったから気付かなかった。

「あぁ…なんでだろ?
それより」
と、さっそく親への告発に至った経緯(いきさつ)を求められる。

そこであたしは…
前にこの部屋に来た時、身バレした事。
それにより、もう2人っきりで会わない約束をした事。
にもかかわらず、ホテルに出入りしてたのが見つかった事。
そのため彼女さんとしては、あたしの親に泣きつくしかなかった事。
そして、それらを口止めされてた事を話した。

「だから、これ以上約束を破るわけにはいかないから…
この話、聞かなかった事にしてくれない?」

風人は片手で頭を抱えながらうなだれて…
渋々といったふうに、小さく頷いた。