もうこれ以上、許さない

「誉っ…」
現れたその姿を前に、張り詰めてた気持ちがぷつりと切れて、泣きそうになる。

当然誉は驚いて…
あたしから相談を頼んだのも初めてだったから、すごく心配してくれたんだろう。
すぐにぎゅうっと抱きしめられる。


「何があったんだっ?」

身を引くと決めても、本音は風人と離れたくなくて。
辛くて堪らなかったあたしは…
もうどうすればいいのか、いっぱいいっぱいだったあたしは…
ぶわりと涙があふれて。
抵抗するのも忘れて、思わず寄りかかってしまう。

「玉城さんが来てっ…
あたしのせいで、風人の人生がめちゃくちゃになってしまう!
だからっ、一週間以内に関係を終わらせないといけないのにっ…
もうどうしたらいいかわかんなくて!
あたしが消える(●●●●●●●)しかなくてっ」
感情があふれて、支離滅裂な説明になってしまうと。

「っ、月奈っ?
少し、落ち着こっか」
焦った様子でなだめられる。

「とりあえず、店を閉めて。
それから…」
と、そこで。

「何してんだよっ!」
いきなり風人が現れる。

うそ、なんでっ!?
玉城さんと一緒じゃないのっ?


実は風人から…
〈彼女明日仕事みたいで、今帰ったから〉
と連絡が入ってて。
締め作業に集中してたあたしは、それを見逃してしまってたのだ。