もうこれ以上、許さない

心臓が一気に暴れ出す。


「んっ、いいよ…
あたしもしたい」

その途端、頭が解放されて…
風人の顔があたしに近づく。

鼓動はますます加速して…
唇が触れた瞬間。

ぶわっと、ものすごい感覚の波に襲われる。


重なったそれは、あたしの唇を…
チュッと、チュウっと、何度も吸いつくようにしては…
艶っぽい水音を立てながら、食べちゃいたいってふうに()む。

ああっ…
風人のキス、だ。


「ふっ……んんっ……」
それだけでも、気持ち良すぎて蕩けてたのに…

「好きだよ、月奈…
あーんして?」
甘く切なげな声で、愛の言葉と好きだった言葉を囁かれて。

抗いようもなく従うと…
ぐにゅりと口内が、淫らな熱で埋め尽くされる。

すぐにそれは、あたしの舌をめちゃくちゃ舐めて…
溶け込むように絡みついて…
身体がどうしようもなく悶える。

そんな風人のキスが、あたしはたまらなく好きだった。


懐かしくて…
またそのキスをしてもらえたのが嬉しくて…
風人への想いが苦しいほど込み上げて…

自然と涙がこぼれ出す。


「…っ、ごめんっ!」
そこでいきなりキスを止めて。

「ごめんっ、俺…
うわ最低だ。
中途半端な事してほんとにごめんっ…」
泣いた理由をそう勘違いする風人。